お寺のお祭りオダランに行ってみよう
オダラン(Odalan)とは、バリ島のお寺ごとに行われる創立記念のお祭りです。
普段はひっそりとしているバリ島のお寺も、この日は綺麗に飾り付けられ、朝から地元の人々が参拝に訪れます。また、夜になればバリ舞踊やガムラン(バリ音楽)などの伝統演芸が奉納され、華やかで賑やかな日となります。旅行者の感覚から言うと、神聖な寺院のお祭りに部外者は立ち入れないと思いがちですが、ちゃんとマナーを守ればたとえ外国人であろうとオダランに参加することができます。
オダランとは?
「バリ・ヒンドゥー教では、お寺には普段は神様はおらず、オダランやガルンガン・クニンガンの時にお寺に降りてくると考えられています。
オダランの時は、せっかく降りて来られた神様を退屈させないように、音楽(ガムラン)や踊りなどの伝統芸能を奉納します。
ウブドなどで良く行われている伝統舞踊公演はこの奉納演芸を観光用にアレンジしたものです。
そして、人々は降りてきた神様に、世界の平和や災いのない世の中を祈るのです。
このオダランはバリ島独自の暦であるウク暦によって行われます。
ウク暦は1年が210日しかなく、またバリ島には1万を超えるお寺があるので、ほぼ毎週どこかでオダランがあると言ってもいいでしょう。
また、お寺の創立は吉日を選んで行われるので、同じ日に近い地域の複数のお寺でオダランがある事も珍しくありません。
(お寺によっては太陰暦を基にしたサカ暦でオダランを行うところもあります)
通常オダランは1日ないしは2日程度で終わりますが、カルヨ・アグン(カルヤ・アグン Karya Agung)と言われる、節目節目の大きなお祭りのときは1週間から10日以上続く事もあります。
このカルヨ・アグンの時は、お寺の飾り付けも大変派手になり、お寺に続く道の入り口には張りぼての人形が置かれたり、沿道にはペンジョールという竹飾りが並ぶ事もあります。
オダランは、すべて地元住民の奉仕活動(ンガヤー Ngayah)や寄付で行われます。
また、観光向けではない地元の宗教行事ですので、オダランの開催情報などは、観光客が多い有名な寺院以外は地元エリア以外に公表される事はありません。
そのためオダランが、いつ、どこであるのか情報が集まらないので、なかなか観光客が見る機会はありませんが、大きなオダランの時はスケジュール表が寺院に貼り出されますので、もしチャンスがあったら、オダランに参加して頂きたいと思います。
オダランの見どころ
バリ・ヒンドゥー教の大切な宗教行事・オダラン。
一番の目的は、降りて来られた神様に、禍のない世の中をお祈りする事ですが、他にもいろいろな見どころ、楽しみがあります。
お寺の美しい飾り付け
バリ島のお寺は、普段はひっそりとしています。
しかし、オダランがある時は神様が来られるので、美しい飾り付けがされます。
独特の美意識と、器用な手先から生まれる、バリ島の伝統芸術とも言える飾り付けを見るだけでも、オダランに参加してよかったと、思えるでしょう。
浄化儀礼(ムラスティ)
オダランが開催される前日には、お寺のご神体(ススウナン Sesuunan)を海岸で浄化する浄化儀礼(ムラスティ Melasti)が行われます。
この時、お供え物を持った女性や、ガムラン音楽隊(バレガンジュール Baleganjur)などを中心とした村人たちの行列を組み、お寺から海岸まで行きます。この行列をンギリン(Ngiring)といいます。
海岸から離れたエリアの人たちは、大型トラックなどにご神体と一緒に乗り込み、海岸まで行きますが、これもンギリンと呼ばれています。
また、ウブドエリアの場合ですが、海岸でムラスティをする事もありますが、チャンプアンのグヌンルバー寺院で浄化儀礼(ムラスティ)を行う事があります。
このときは各村のお寺からグヌンルバー寺院まで行列(ンギリン)を行います。
ウブド大通り(JL.ラヤウブド)をンギリンが通る時は大変華やかであり、多くの観光客が集まり、絶好の撮影チャンスでもあります。
行列(ムピッド・Mepeed)
ムラスティの時以外にも、お供え物(ゲボガン Gebogan)を頭の上に乗せた女性やバレガンジュールの行列を行う事があります。
このムラスティ以外の行列をムピッド(Mepeed)と言います。
お寺のオダランの際、そのお寺と関係したお寺のご神体が、オダランを行っているお寺に遊びに行く事があります。
この時、ご神体を中心にお供え物をのせた女性やバレガンジュールの行列(ムピッド)で、お寺まで行きます。
また、オダランの時は各家庭からお供え物をお寺にもっていきますが、それとは別に村やバンジャールなどでまとめてお供え物を出す事があります。この時も、行列を組んで、お寺に向かいます。
奉納芸能
地上に降りてきた神様を退屈させないために、音楽(ガムラン)や踊りを奉納する、奉納芸能がオダランの中でもっとも見ごたえがあるものではないのでしょうか?
これら奉納芸能の大半は、神様に奉納するためのものですから、観客の方を向いては行われません。
ガムランも舞踊もすべて神様の方を向いて行われます。
また、オダランの時に神様に奉納する踊りや演奏とは別に、村人たちに見せる伝統舞踊(歌劇)もあります。
ほとんどがヒンドゥー教の教えや精神を具体的に村人たちに伝えるための舞踊だそうです。
その中に「チャロナラン劇」というものがあります。
このチャロナラン劇はギャニャール県を中心としたバリ島南部でしか行われない劇で、主に死者の寺と言われるプラ・ダラム寺院のオダランの時に村人の安全と平穏を祈り奉納されます。
この劇は、11世紀にジャワで栄えたグディリ王国の妃チャロナランにまつわる物語で、最後は魔女ランダと聖獣バロンの果てしない戦いで終わる物語です。
夜の9~10時ごろから始まり、4~5時間続く長い劇で、途中で帰ってしまうと悪霊に祟られるとも言われています。
遅い時間に行われる劇で長時間である事と、台詞がすべてバリ語のため、なかなか観光客がチャロナラン劇を見る事はありません。
そこで、これを簡素化し、観光客にも楽しんでもらえるようにしたのが、「バロン・ダンス」です。
闘鶏と屋台
オダランの初日をピオダラン(Piodalan)と言いますが、この日、オダラン開催に先駆けて闘鶏(タジェン Tajen)が行われます。
掛けごとはご法度のインドネシアでも、宗教的意味合いの強い闘鶏だけはお目こぼしをしてもらっています。
(オダラン以外のタジェンは、違法行為ですよ!時々警察につかまっている人がいますよ)
タジェンは、足に鋭い刀を付けた鶏同士が戦うもので、その戦いで地面に流された血を地面の悪霊ブタ・カロ(Bhuta Kala)に捧げるために行われます。
とはいえ、闘鶏に掛けは付きもの。多くの観客はどちらの鶏が勝つのかを掛けますが、その掛け金たるや・・・
そして、バリ島の男性はこのタジェンが大好き。
食用の鶏は放し飼いをしていますが、闘鶏用の鶏は大切に籠に入れ、特別な食事やマッサージをしています。
そして、いかに自分の育てた鶏が強いか自慢話をするのも、大好きです。
タジェンが男たちの楽しみなら、女性や子供たちの楽しみは屋台でしょう。
オダランなど、人が多く集まる所には、必ずいろいろな屋台が現れます。
食事を提供する屋台、お菓子屋飲み物を売る屋台、女性用のアクセサリーや服、そしておもちゃを売る屋台まで出ています。お祭りに屋台が付きものなのは全世界共通なんですね。
オダランに参加する時の注意点
やさしいバリ島の人たちは、外国人である私たちがオダランを見たり、参加する事に対して、嫌悪感は全く持ちません。
それどころか、自分たちの宗教、文化を理解しようとしている人たちを大歓迎しています。
遠慮しないで、機会があればオダランに参加しましょう。
とはいえ、大切な宗教行事であるオダラン。ほんの少しのルールとマナーを守ってください。
正装しよう
寺院の奥庭まで入って、お祈りをする場合は、必ず伝統衣装で正装しましょう。
観光でお寺に入る時は、サロン(腰布)とスレンダン(帯)だけでもいいですが、オダランの時は、きちんと正装した方がいいでしょう。
また、お寺の外庭や中庭で行われる伝統舞踊を見るだけでも、周りの人々に合わせ正装をしていった方がいいですよ。
こんな人は参加できません
次のような方は、お寺の中までには入れません。
- お酒などで酔っ払っている人
- 怪我をして血を流している人(ちゃんと手当てして流血がなければ大丈夫です)
- 生理中の女性
- 近親者がなくなって日が浅いかた(およそ49日以内)
- 出産をしたばかりの女性
このような方は境内に入れないので、オダランには参加できません。
お祈りをしている人の邪魔をしないように
境内で、お祈りをしている人がいます。
写真を撮るのはいいのですが、神聖な宗教行事の最中ですので、邪魔にならないように気をつけましょう。
- カメラのフラッシュは焚かないようにしましょう。特に夜間、スマホなどは自動でフラッシュモードになりますから気をつけてください。
- マンクー(お坊さん)は大変神聖な人ですから、お経を唱えているマンクーの前や高いところに立たないように気をつけましょう。
- 境内は神聖な場所ですので、大声を出したり、歌を歌ったりしないようにしましょう。
- 建物や石像などに上らないようにしましょう
オダランは大切な宗教行事です。ルールやマナーも外国人である私たちには分かりにくいものが多いので、オダランを見学したり、参加する際は、必ず地元の友人やツアーガイドさんと一緒に参加しましょう。

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